OSHO禅タロット解説大アルカナ XIII TRANS FORMATION 変容

OSHO禅タロットは、インドのOSHOという神秘家の
講話を元に作られたタロットです。

彼は「禅こそが唯一のスピリチュアルな伝統だ」
と言い、斬新な洞察をもたらし続けています。

その教えは今もなお、人々の心が作りあげた
エゴという幻想から自由になるための気づきを与えてくれます。

知れば知るほど深く濃いこの禅タロット、
私も、もう13年ほど使っています。

この絵柄に惹かれてこのカードを手に入れる方も多いのですが、
カードの箱の中に入っている解説書の文章が難しすぎて
理解できない!という声をよくお聞きします。

なので、一枚一枚のカードの意味を、
私なりの解釈で分かりやすく解説してみました。

ぜひ、禅タロットのカードと共に、楽しんで頂ければと思います。
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<TORANS FORMATION>

どの宗教にも、どの学校にも教師しかいない。

教師は信者たちの知らないことを教え、
その教えを信じるように求める。

教師たちも、それを体験したわけではなく
そうした体験を客観的に表すことで、それが正しいと
信じただけなのだ。

禅は信者たちの世界ではない。
信心深い者たちのためにあるのではない。

禅は、
全ての信仰、不信仰、疑い、理性、
マインドをそぎ落とし、境界のない純粋な存在へと
入っていくことができる恐れを知らない魂たちのためにある。

他の者たちが哲学に関わっている間に、
禅は、繭から蝶へ生まれ変わるようにメタモルフォレンス
(完全変態)を起こす。

それは突然やってくる。
あなたがそれを見る瞬間にやってくる。

ブッダが「八万四千の扉」と呼んだもの突然、開く。

この絵の中心にいる者は、虚空の花の上に座り、
幻想を断ち切る剣、脱皮して若返る蛇、壊れた限界の鎖、
陰陽のシンボルを手にしている。

もう一つの手は、開かれ、
受け入れるように膝の上に置かれている。

さらにもう一つの手は、下にいる眠っている顔の口に触れ
私たちが休んでいるときに訪れる沈黙を意味している。


今は、手放しのときだ。

あらゆる痛み、悲しみ、苦境を
ただそこに「ある」だけなのだと受け入れるのだ。

もう自分にはこれ以上できることはないと知って
ついに手放したその時に、変容は死のように、
自らの時を得てやってくる。

そして、死のように
あなたを今の次元から別の次元へと誘うのだ。

これ以上できることはない、と言えるほどに
自分のやるべきことをやり尽くしているだろうか。

何も行動もせず、目をつぶり、口を閉じ
繭の中にいる心地よさに眠ったまま、変容の時を
逃してはいないだろうか。

一度、やり尽くしてやり尽くして、
もうこれ以上にできることはないと言い切れるほどにやってみて
そして、もうこれ以上は無理だと、手放してしまえばいい。

そのとき、今までの自分は死に、完全変態が始まる。